防音リフォームにはどんな方法がある？ それぞれの効果と相場
投稿日：2021.01.08
周囲に気兼ねすることなく楽器演奏や音楽鑑賞を楽しみたい、隣近所からの生活音にイライラする、子どもの走り回る音が階下に響かないようにしたいなど、音に関する悩みを解消する手段として防音リフォームを考える方もいることと思います。とはいえ、具体的な方法となるとわからないことも多いのではないでしょうか。防音リフォームは目的に応じていくつかの方法があります。費用相場とともに、この記事で説明します。
防音リフォームにはどんな方法がある？
防音リフォームには大きく分けると、部屋全体を防音仕様にする方法と、床・壁・窓などを部分的に防音仕様にする方法とがあります。
どの方法を選ぶかは、どのような音に対処したいかによりけり。例えば自宅で録音した歌を動画サイトにアップしたいのであれば部屋全体を防音室にしてしまうのがベストですし、交通量の多い道路の騒音に対処したいのであれば窓を防音すればすむかもしれません。
もちろん、費用面を考慮することも大切です。工事が本格的になればなるほど費用が上がるため、目的と費用、両方が見合う方法を検討していきましょう。
床の防音リフォームの方法と相場の目安
子どもの足音、椅子を動かす音など、階下に響く生活音を軽減したい場合は、床の防音リフォームがおすすめです。工法は、いくつかあります。
ひとつは、現在の床材をはがし、防音効果のある床材に貼り替える方法です。床材は各専門メーカーが販売を手がけていて、1㎡当たりの価格は、1万～1万5千円程度。古い床材の撤去、新しい床材の取り付けなどの工事費用をプラスして、6畳当たりの費用が25万～30万円程度が相場です。
床材の下に遮音性能のあるマットやパネルを敷く方法もあります。大きさにより値段は異なりますが、1枚当たりの価格は5千～1万円ほど。工事にかかる費用の合計で、6畳当たり20万～25万円が目安となっています。
遮音性能に吸音性能を付加した素材を使えばさらに効果もアップしますが、その分、費用相場もアップ。プラス20万～30万円程度を見積もっておくとよいでしょう。
床材のいちばん下に、グラスウールなど吸音性のある素材を敷き詰めるという方法もあります。グラスウールは断熱材として広く使われている素材で、防音と断熱、双方に効果があるものです。1㎡当たりの素材の値段は数千円ですが、工事が少し大がかりになるため、6畳当たりの費用相場は35万～40万円ほどとなっています。
もう少し費用を安く抑えたい場合は、床材をカーペットに貼り替えるという方法も。床の上にカーペットを敷くのとは異なり、床そのものをカーペットにしてしまうため、取り外すことはできなくなりますが、防音効果はアップします。カーペットを防音仕様のものにすれば、さらに効果的。費用相場は5万～10万円程度です。
壁の防音リフォームの方法と相場の目安
ホームシアターを楽しみたい、ボリュームを上げて音楽を聴きたいというときは、壁のリフォームを検討してみましょう。
具体的には、壁の中に遮音シートと吸音材をはさみ込む工事をします。基本的な流れとしては、今ある壁を解体して防音素材を取り付け、クロス仕上げをして完了です。費用の相場は、壁の広さが16㎡の場合で20万～25万円程度となっています。
さらに効果を高めるために石こうボードをはさみ込むという方法も。費用としては、材料と工事費用で3万円前後なので、ひとまとめに工事をしてしまったほうがお得かもしれません。
壁に換気口がついている場合は、そこにも対処をしないと音が漏れてしまいます。屋外のキャップを交換する、換気口を防音タイプのものに交換する、パイプを防音仕様にするなどいくつかの方法があり、費用相場は1万～5万円ほどです。自宅の換気口の状況に合わせて検討してみてください。
窓の防音リフォームの方法と相場の目安
室内からの音漏れを防ぐと同時に、外からの騒音に対処したい場合は、窓のリフォームがおすすめです。方法は、2パターンあります。
ひとつは、今ある窓ガラスを防音機能のあるものに交換する方法です。メーカーごとに独自の工夫をこらした窓ガラスが販売されています。費用相場は窓の大きさにもよりますが、1カ所につき5万～15万円程度です。
もうひとつは、今ある窓の内側にもうひとつ窓を取り付ける、いわゆる「内窓」を取り付ける方法です。外窓と内窓の間にできる空間がクッションとなり、防音効果が高まります。断熱効果も高まります。取り付ける窓のタイプにもよりますが、費用相場は1カ所につき8万～15万円程度です。
部屋を一つ防音室にリフォームする
音を気にせずに楽器を演奏したり歌ったりしたいときに最適な方法が、部屋の一つを防音室にリフォームする方法です。天井、壁、床に大がかりな工事が必要となるため、6畳でも費用相場は160万円以上。部屋の広さや防音のグレードによっては500万円程度の予算が必要になることもあります。
自宅から出る音が気になる、音を出すようなことをしたい、あるいは周囲からの生活音に悩まされているということで防音リフォームを検討している場合は、どうぞお伝えした内容を参考にして対策を考えてみてください。防音の性能を高めようとすると、それだけ費用もかかりますが、目先の費用にとらわれず、長い目で見て考えてみてはいかがでしょうか。ぜひ、快適な暮らしを実現させてください。
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集合住宅や戸建住宅の防音室の工事に際しましては、様々な建築会社、デベロッパー様と連携を取らせていただいております。
