ボイスチャットを楽しみたい人のための防音対策
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プロユース全般の防音工事、防音室の施工の高橋建設株式会社
生ドラムは特に大きな音が出る打楽器です。普通に叩くと100デシベル程度の音が出ますので、家に何も防音対策を行わない状態で叩けば、多くの場合、騒音の苦情が来てしまうでしょう。
自宅に持ちこんで練習したい方も多いのではないでしょうか。ドラムを家の中に設置するにあたって必要なのが、防音室です。ここでは、ドラムに関する基礎的な知識から、どのような防音室をつくればいいのかを解説いたします。
ドラムはいくつもの打楽器が組み合わさってできています。そのため、一つのドラムセットから多種多様の音が発生し、その音質はさまざまです。
ドラムセット上部に設置されているシンバルからは非常に高い音が出て、逆に最も低い音は、バスドラムというペダルを踏むことで叩く大きな太鼓からでます。このバスドラムとシンバルの音をイメージするとわかるように、高低差が激しい音を発することができると言えます。
ドラムの音圧は楽器の中で一番大きく、振動を伴う低音域の音が作られやすい楽器です。低音は高音に比べて音が広がりやすいので響きやすく、バスドラム等の振動が床をはじめ、部屋全体を震わせるので、非常に大きい騒音になるのです。
ドラムの防音室の基本は、外部に音の振動を伝えない事です。外との間にできるだけ音や振動を吸収する物質を挟むことによって、その効果が得られます。
浮壁、浮床、浮天井の構造や防振ゴムなどの防振材、制振材を使って、部屋から音の振動が伝わることを防止し、遮音ボードをはじめとする遮音材、グラスウールなどの吸音材、で部屋の6面を補強することで音漏れを防ぎます。このような施工によって内部からの音漏れを防ぐことができると同時に、外部からの騒音もなくし、音楽に集中できる環境を作りましょう。
部屋の中の音の反響についても考えます。
防音室を設計する上で参考になる数値が、「D値」と言う遮音性能を表す数字です。音が発生した時の大きさと聞こえた時の大きさの差から算出され、例えば80デシベルの音が発生したのですが、耳に聞こえたときは30デシベルで聞こえたとすれば、その差の50デシベルが「D値」となります。
ドラム室を作る際には、D値が65~70程度になるように設計すると、理想的な遮音が可能です。一般的にドラムを叩けば100デシベル程度の音が出ますので、100デシベルから65~70デシベルを引くと30~35デシベル。この数値を目標に遮音性を高めれば、ドラムを家で叩いても外部に影響が少ない作りになるのです。
ドラムを演奏するための防音室工事は、かなり大がかりになります。壁や床をはがして、ドラムの防音に適した防音材をはさみこむほか、天井や窓、ドアにも相応の工事が必要となるからです。そのため、部屋のサイズが一回りか二回りは狭くなってしまいます。
そう考えると、持ち家の一戸建てであれば、ほぼ問題なく設置できますが、マンションでは難しいと言えそうです。少なくとも、賃貸マンションの場合は防音室工事はできません。分譲マンションの場合は、マンションの建築形態によっては可能なケースもあるかもしれませんが、壁、床、天井に工事が入るということは、隣や上下の住居にも影響が及ぶということです。現実的には「できない」と考えたほうがよいでしょう。
防音室を設置すれば、音漏れはかなり解消されるのですが、「完璧に防音できるか」というと、残念ながらそうとは言い切れません。そこで併用したいのが防音グッズです。必要な箇所に合わせて防音グッズを使い、防音効果を高めましょう。
振動が伝わりやすい床には、ドラム専用のマットを敷きましょう。先ほどもお伝えしたように、ドラムからは高低さまざまな種類の音が出ます。通常の防音マットは、ある種の音にしか対応しませんが、ドラム専用マットはドラムから出る音に対応して作られたもの。できれば部屋全体に敷くのがベストですが、費用もかかるため、ドラムを置くスペースだけでもかまいません。
ドラムはペダルも多用する楽器でもあります。ペダリングの衝撃をやわらげるグッズもあるので、併用するとより効果的です。
ドラム用の防音室の窓は、3重あるいは無窓です。とはいえ、窓はどうしても隙間が生じやすく、音が漏れやすい場所でもあります。さらなる防音対策をしておきましょう。
使うのは、吸音用の素材です。グラスウール、ロックウールのほか、スポンジ状のものもあります。この吸音材を窓と窓の間にある空気層に詰め込み、できるだけ隙間をなくしましょう。
見映えが気になるようであれば、カーテンを取りつけるとおしゃれです。防音効果のあるカーテンもあります。
バスドラム、スネア、ハイハットなど、種類ごとに音をミュートするセットが売られているので、これを購入して対処することができます。打つ面にパッドを取り付けるだけなので、手間もかかりません。
ただし残念ながら、ドラム本来の響きを得ることはできなくなってしまいます。とはいえ、騒音を出さないことも、生活するうえでは大切なことです。使うタイミングや場面を自分なりに考えながら、ドラム本体からも音を出さない工夫をしていきましょう。
防音工事を行うことで、家庭で日常的にドラムを叩くことは可能です。しかし、ドラムの騒音特性上、防音の知識の無い個人、リフォーム業者では防音工事の限界があります。近隣トラブルにならないためにも、ドラム室の施工実績のある防音専門会社に施工を依頼すべきです。
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