自宅で運動をする際におさえておきたい防音対策

新型コロナウイルスの流行で「ステイホーム」が呼びかけられていることもあり、自宅にいる時間が長くなりつつあります。それに伴い、屋外やスポーツジムでしていた運動を自宅でするようになった人も多いのでは? 体を動かすことは大切ですが、心がけたいのが、周囲に配慮した防音対策をすることです。さてでは、具体的にどのように対策をすればよいのでしょうか。こちらの記事で解説します。

自宅で運動するときに防音対策をしないとどうなる?

ルームランナーを使う、ゲームや映像に合わせて体を動かす、その場でジョギングするなど、自宅でもさまざまな方法で運動をすることができます。ストレッチやヨガのように、飛んだり跳ねたりせずにできる運動もありますが、日常生活で体を動かす以上のことをするのであれば、しっかりと防音対策をしましょう。飛び跳ねる音やその際に生じる振動が、騒音として響いてしまうからです。

特に、アパートやマンションなどの集合住宅に住んでいる場合は、防音対策は必要不可欠。1階であれば「階下に音が伝わることはないのでは?」と思うかもしれませんが、振動は、床や壁を通して隣室に伝わっていきます。自宅が2階以上のフロアであれば、ドスンドスンという音も伴って階下や周囲の部屋に音が響くことは避けられません。体自体を動かすことの少ないダンベルなどの重たい道具も、うっかり落としてしまったら、かなりの衝撃音です。

一戸建て住宅の場合は、直接的にほかの世帯に迷惑をかけることは少ないかもしれませんが、激しいダンスなどをすれば、その音が隣近所にも伝わる恐れがあります。
運動の場合、その状態が数十分以上は継続する……と考えると、隣近所の方にとってもたまったものではありません。対策をしないと、クレームやトラブルにつながる可能性がありますし、実際にそういう事例も報告されています。

自宅で過ごす時間が長くなると運動不足になりがちなので、運動時間を確保することは大切です。ただし、しっかりと防音対策をすることも同じくらい大切だと心得ておきましょう。

自宅で運動するときに行うべき防音対策

では、自宅で運動するときにどのような防音対策をすればよいのでしょうか。具体策をお伝えします。

防音マットを敷く

防音対策として手軽にできるのが、部屋の床に防音マットを敷くことです。子どもが走り回る音、イスを動かす音など、ふだんの生活音にも効果がありますし、床を傷から守ることもできます。
防音マットには、さまざまなタイプがあるので、運動の種類や部屋の広さに合わせて選ぶとよいでしょう。

例えば大きさでいえば、ある程度の広さをカバーできる1枚タイプのものと、小さめのマットをジョイントするタイプのものがあります。ジョイントタイプのものは、部屋の大きさや形に合わせて自由に組み合わせられるほか、汚れたらその部分だけを取り外して洗うことができるので、フレキシブルに使えて重宝します。

厚さでいえば、5mm程度のものから20mmを超えるものも。基本的に、厚みが増せば増すほど防音効果は高くなります。
素材はポリエチレン、ゴム、コルクなどが主流です。低反発で衝撃を吸収するもの、消臭効果もプラスしているもの、折りたためてコンパクトに収納できるといった付加価値のあるものも多数出ています。

厚手のヨガマットを敷く

厚手のヨガマットを敷くことも方法のひとつです。
ただしヨガマットは、ヨガやストレッチなど、激しく体を動かすわけではない運動のために作られています。通常のヨガマットの場合、防音に対する配慮は、ほとんどされていません。そのためヨガマットの場合は「厚手の」という条件がつきます。「マットを敷く」という点では防音マットと同じなのですが、素材や加工の方法が違うので、その点は心に留めておきましょう。

本格的に運動するなら防音室を設ける

ルームランナーを設置する、プライベートなジムを作る、その場でジョギングや縄跳びがしたいなど、少しハードな運動をしようと考えるなら、本格的な防音室の設置をおすすめします。
防音室というと、楽器の演奏やカラオケ、ホームシアター向けというイメージがあるかもしれませんが、「騒音を防ぐ」という観点でみれば、運動も同じです。軽めの音であれば防音マットでそれなりに防ぐことはできますが、完璧に防げるかというと、残念ながらそこまでは望むことができません。また、ルームランナーのようなマシンは、機械から出る振動が思わぬ形で騒音として伝わってしまうこともあります。

その点、思い切って防音室を設置してしまえば、どんな運動も気兼ねなくすることができます。もちろん、早朝、深夜など、時間帯を気にすることもありません。

自宅で運動をする場合は、周囲に迷惑をかけないためにも防音対策が必要です。運動も、健康を維持するうえで欠かせない要素のひとつです。ぜひお伝えした内容を参考に、防音対策について考えてみましょう。本格的に体を鍛えたりトレーニングをしたりということを想定するのであれば、防音室の導入も、ぜひ検討してみてください。